2025.03.01
コラムベトナム
【今月のコラム】~イベトナムのテト(旧正月)について~
ベトナムのテト(旧正月)は特別だ。ベトナムの祝祭日は少なく、年間稼働日が他諸国と比しても多いことは製造業にとっても
コスト競争力が高く、投資環境として有利になるのだが、個人ベースで考えればお休みは多いに越したことはない。
テトはベトナムで、貴重かつ最大の連休であり、みんなの気持ちが浮足立つのも仕方ないと思えてくる。
タンロン工業団地では社員総出で、地域の寺院やパゴダに初詣に行くことが恒例行事になっており、
会社のバスにみんなで乗ってお参りに行った。タンロン工業団地から車で15分、ハノイのメイリン地区にハイバーチュン寺院が
ある。ハイバーチュンは、二人の(ハイ)チュン姉妹という意味で(バーは女性の敬称)、西暦40年当時ベトナム北部は後漢の
支配下にあり、そこで起こった内乱を指導した英雄である。圧政に反発して果敢に戦った女性姉妹のハイバーチュンは、
ベトナムのジャンヌダルクとも呼ばれるそうで、毎年旧暦の2月3日~6日にはお祭りが開かれる。
今年の初詣の日は偶々旧暦2月6日にあたり、寺院でも何やら催し物が開かれていた。
一緒に行った社員の50歳代の女性は、「私は中学生時代からこのお祭りに来ていて、テト明け初日の学校だったんだけど、
友達と一緒に学校さぼって自転車に乗って、1時間かけてここまで来たのが思い出だわ。」とやんちゃなエピソードを楽しそうに
披露してくれました。ベトナムは豊かになり、都市化も進んで街並みは変わっていきますが、
テトの盛り上がりや風習はいつまでも変わらないのだろう。
タンロン工業団地 / 川辺

ハノイ市内にあるハイバーチュン通り

初詣に訪れる

入り口

像に乗って戦うチュン姉妹

何やら催し物

ここでも催し物

派手な衣装