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2026.06.02 フィリピン

【今月のコラム】~駐在生活のコンディション管理~朝ヨガ編~

FPIPの栗生です。
最近、フィリピンで朝ヨガを始めました。
きっかけは、駐在員仲間から「仕事前にホットヨガに通っている」と聞いたことです。最初は「ホットヨガなんて若い女性のやることで40代おっさんがやることじゃないだろう」と半ば呆れましたが、気づけば自分自身、疲れが抜けない、体が重い、という状態が続いていました。
一晩寝れば回復できていた昔とは、明らかに違います。
特にどこが悪いわけでもないのに全体的に調子が上がらないという状況を打破すべく、一念発起して朝ヨガに挑戦することにしました。
フィリピンで生活していると、日本とは違う形で体に負担がかかります。
外に出れば暑さと湿気、移動すれば渋滞、建物の中に入れば今度は冷房が効きすぎている。外では汗をかき、室内では体が冷える。南国暮らしというと一見のんびりしていそうですが、体温調整だけでもなかなか忙しい毎日です。
ヨガで一番きついのは「動くこと」ではなく「止まること」だと気づきました。
片足で立ち、腰を落とし、腕を上げたまま数十秒静止する。
見た目は静かですが、勢いで誤魔化せないぶん、体の内側では太もも、腹筋、背中、そして精神力がひっそりと悲鳴を上げています。自重トレーニングとはよく言ったもので、人生で最も身近で最も厄介な重りは、自分自身なのだと痛感します。
ポーズの最中、毎回同じことを考えます。「なぜ朝早くから汗だくになって、こんな苦しい思いをしているのか」。「健康のために来たのに、逆に体に悪いのではないか」。
しかし、せっかく早起きして移動してマットまで敷いた自分が報われない。
そう思って、なんとか最後まで食らいつきます。意思が強いのか、単に諦めが悪いのか。(おそらく後者です。)
それでも続けられるのは、フィリピンの教室の雰囲気のおかげかもしれません。
日本のスタジオのようなきっちりした緊張感というより、良い意味で人との距離が近いのです。インストラクターは明るく少し通うとすぐ顔を覚えてくれます。
ある日、レッスン後に「You did well today」と声をかけられました。
大人になると、仕事で注意されることはあっても、誰かに素直に褒められる機会は意外と少ないものです。その一言だけで、また来週も来ようという気になるのですから、フィリピンの人の励まし方はさすがだと思います。
レッスンが終わると、全身から力が抜け、頭の中の雑音も少し静かになります。
汗でシャツは重くなり、髪も顔もぐしゃぐしゃです。外に出ると、街はすでに本格的に動き出していて、近くの店ではパンデサルとコーヒーを買う人たちが並んでいます。その光景を見ると、自分も一日のスタートラインにきちんと立てたような気がします。
ヨガで鍛えられているのは、柔軟性や筋力だけではないようです。「今日も何とかやり切った」という、自分への小さな信頼。それが、暑い国で渋滞と会食と寝不足と年齢に向き合いながら毎日を乗り切る、案外大切な燃料になっている気がしています。